キャンペーンご担当者さまの中には効果的な販促キャンペーンを実施したいと思うものの、どのような企画をすればよいかわからないという方も多いのではないでしょうか。
キャンペーンと一口に言ってもさまざまな手段があり、目的に沿って実施しないと求める効果を得づらくなってしまいます。
この記事では「オープンキャンペーン」について種類と効果、使い方などを解説いたしますのでキャンペーン企画の参考にしていただければと思います。
それでは最後までお付き合いください!
目次
オープンキャンペーンとは?
オープンキャンペーンとは、商品購入やサービス利用を条件とせず、「誰でも参加可能」な懸賞キャンペーンのことです。主に認知度の向上や新規顧客の獲得を目的として実施されることが多いです。
応募の条件に商品の購入などの金銭的負担がなく気軽に参加できる、敷居の低いキャンペーンを行えます。
オープンキャンペーンは、拡散性の高いSNSと特に相性が良く、X(旧Twitter)のリポストキャンペーン等とWeb広告などを組み合わせればより多くの方に認知いただける可能性が高いです。
オープンキャンペーンの代表的な例には、次のようなものがあげられます。
- 無料会員登録
- LINE友だち登録
- X(旧Twitter)リポスト、フォロー
- アンケート回答
- ノベルティやサンプリング配布
オープンキャンペーンとクローズドキャンペーンの違い
販促キャンペーンには大きく分けて「オープンキャンペーン」と「クローズドキャンペーン」の2種類があります。
本記事ではオープンキャンペーンについて解説いたしますが、2つの違いについても簡単にまとめて解説いたします。
| オープンキャンペーン | クローズドキャンペーン | |
|---|---|---|
| 参加条件 | 誰でも参加可能(制限がほとんどない) | 購入者や特定条件を満たした人のみ参加可能 |
| 目的 | 認知拡大・新規顧客獲得・話題づくり | 購買促進・リピート促進・顧客ロイヤルティ向上 |
| 参加方法 | Web応募、SNS投稿、来店など簡単な方法が多い | 商品購入後の応募、シリアルコード入力、レシート応募など |
| 景品・特典 | 小規模~中規模の景品、参加者全体向けが多い | 高額または限定的な景品、当選者数が限定されることが多い |
| 実施時期 | 新商品発売、店舗オープン、ブランド認知拡大時など | 商品キャンペーン、シーズン販促、定常的な販促活動など |
| データ取得 | 取得しづらい(匿名参加が多い) | 購入者情報・属性データを取得しやすい |
| 拡散効果 | 高い(誰でも参加できるためSNSなどでの拡散が期待できる) | 限定的(参加者が限られるため拡散は限定的) |
特に意識すべき違いとしては以下2つになります。
- 応募条件に金銭的取引があるか
- 景品表示法の規制対象か
キャンペーンの応募条件
まず、キャンペーンの応募条件についてです。
オープンキャンペーンは商品の購入やサービス利用を条件とせず、参加者は費用負担なしでキャンペーンに参加できます。
売上に直結しないというデメリットはありますが幅広い人に申し込んでもらう、知ってもらうことが可能です(より詳しいメリットやデメリットは後述いたします)。
一方、クローズドキャンペーンは商品の購入を必須とするマストバイキャンペーンや特定の会員のみなど金銭的な取引や特殊な条件が必要となり、売上に直結する場合が多いものの、参加ハードルが高くなり定員割れを起こすリスクもあります。
そのため、どこをゴールとするかをあらかじめ決め、どちらの手法が適しているか検討することが大切となります。
景品表示法の規制対象か否か
キャンペーンを行う際は必ず景品表示法について意識する必要があります。
特にクローズドキャンペーンの場合は対象となることが多いため規制に則った企画を検討いたしましょう。
「景品表示法」(正式名称:不当景品類及び不当表示防止法)は、消費者が商品やサービスを選ぶ際に、誤認や不利益を被らないように消費者を守るための法律です。
主に以下の2つを規制しています。
1. 不当な表示の規制
商品やサービスの内容、価格、品質などについて、実際よりも優れている・有利であると誤認させる表示(虚偽表示や誇大広告など)を禁止しています。
例:実際には存在しない効果・効能の表記
2. 過大な景品類の提供の規制
景品や懸賞品を過度に提供して消費者の購買意欲を不当にあおることを防ぐため、景品類の最高額や総額などを制限しています。
- 主な上限例
(一般懸賞の場合) -
- 取引価額が5,000円未満の場合:景品の最高額は取引価額の20倍まで、ただし10万円が上限
- 取引価額が5,000円以上の場合:景品の最高額は10万円まで
- 総額は懸賞にかかった売上予定総額の2%まで
オープンキャンペーンのメリット・デメリット
この章ではオープンキャンペーンのメリットとデメリットについて解説いたします。それぞれ理解したうえで企画を検討しましょう。
オープンキャンペーンのメリット
-
1.多くの人にアプローチできる
誰でも参加できるため、新規顧客や幅広い層に情報を届けやすいです。 -
2.認知度・話題性の向上
SNSや口コミで拡散されやすく、商品・サービス・ブランドの知名度向上に効果的です。 -
3.参加ハードルが低い
購入条件がない、または簡単な条件で参加できるため、参加者数が増えやすいです。 -
4.市場調査やデータ収集がしやすい
応募フォームやアンケートなどを通じて、消費者の反応やニーズを把握しやすい場合があります。
デメリット
-
1.購入促進にはつながりにくい
商品購入が条件でないため、直接的な売上向上には結びつきにくい場合があります。 -
2.コストがかかる
参加者が多くなる分、景品や運営費用が大きくなる場合があります。 -
3.景品目的の参加者が多い
商品やサービスに興味がない人も応募してくることがあり、顧客化につながらないことがあります。 -
4.応募情報の精度が低い場合がある
気軽に参加できるため、応募情報が正しくないケースや、データの質があまり高くない場合があります。
このようにオープンキャンペーンは「認知拡大」「ブランド体験のきっかけづくり」に向いており、「購買促進」や「顧客データの獲得」にはクローズドキャンペーンとの使い分けが効果的です。
オープンキャンペーンの具体例
オープンキャンペーンの具体的な例には、次のようなものがあげられます。
前述のメリットとデメリットと併せて確認し企画検討の参考にしてください。
1. SNSフォロー&リツイートキャンペーン
- 内容
- 企業の公式SNSアカウントをフォローし、指定の投稿をリポストした人の中から抽選で景品を進呈
- 目的
- 認知度向上、フォロワー獲得、話題づくり。
- 例
- 新商品発売記念で「フォロー&リポスト抽選10名様に新商品プレゼント!」
2. 店頭来店者向け抽選キャンペーン
- 内容
- 新店舗オープンを記念し、来店者全員に抽選券を配布。その場で当たりが出たら景品を進呈。
- 目的
- 来店促進、店舗認知拡大。
- 例
- オープンから3日間、来店者全員にくじ引きを実施、当選者にオリジナルグッズをプレゼント。
3. Webフォーム応募キャンペーン
- 内容
- 誰でも応募できるWebフォームを用意し、必要事項を入力・応募した方の中から抽選で景品を進呈。
- 目的
- 幅広い新規顧客の獲得、商品・サービスの認知拡大。
- 例
- 新サービス開始記念、「ご応募いただいた方の中から抽選でデジタルギフト券をプレゼント!」
4. サンプル配布キャンペーン
- 内容
- 新商品の無料サンプルを、Web応募や店頭で配布。
- 目的
- 商品体験の促進、口コミ創出。
- 例
- 化粧品ブランドの新商品サンプルを先着でプレゼント。
5. オープニングイベントでの記念品配布
- 内容
- 新店舗オープンに合わせて、記念品やノベルティを配布。
- 目的
- 来場動機の創出、店舗の話題化。
- 例
- オープン初日に先着100名にエコバッグ進呈。
このように、オープンキャンペーンはWebや店頭などを通じて、誰でも参加できる方法で実施されます。
また、商品認知や会員登録など、その後の関係構築につながるきっかけを作ることができる手法です。
オープンキャンペーンは購入などを条件とせず顧客にとって参加ハードルが低いことから、商品・サービスの認知度をアップさせるのにとても有効な手段です。
また、キャンペーンを行うことで企業そのものの知名度やイメージの向上にもつながるため、適切な手法とタイミングで行えば大きな効果を得ることが可能です。
TOPPANではキャンペーンの際のインセンティブとしてご活用いただける法人向け「デジタルインセンティブ(デジタルギフト)一括支援サービス」をご提供しております。
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著者:齋藤瑛介
